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2台目を盗まれるの巻

 物騒な話なので、しばらく間を置こうかとも思ったのだが、昨日のエントリー 「北京で自転車を盗まれるの巻」 は喜ぶべきかどうか? かなりの反響を呼んだようだ。 「鉄は熱いうちに打て」 ということわざもある。 話題の冷めないうちにという思いもあり、恥ずかしながらも ズッコケ体験の第2弾をお届けすることにする。

 以下は、ワタクシが北京に滞在してから2カ月目、“初代” の自転車を無くしてから約1カ月半後のことであったと記憶する (悔しさのあまり? 日付の記録を失念し、その後パソコンがウイルスにかかって数カ月の記録がぜんぶ飛んでしまったので。 この 「アーカイブ版」 は当時、プリントアウトしたものから起こしている)。

 やぼな前置きはこれくらいにして、第2弾のはじまり、はじまり……。

2台目よ、お達者で! [アーカイブ版]

 今度という今度は、腹の虫がおさまらなかった。 あまりの悔しさと悲しさで、自宅のデスクを握りこぶしで叩きながら、号泣してしまったほどだ。 なんという漫画のようなオーバーアクションか、と思われるだろうが本当だ。 なぜって、2台目の自転車も盗まれてしまったのだから……。 
 北京に来てから2台目の自転車は、175元 (現在、1元は約15円、約2600円) と安いながらも、けっこう気に入っていた。 そのうちカラカラと妙な音が鳴りだしたので、小石でもチェーンに挟まったのかと心配していた。 ところが、宿舎のそばで営業している露店の自転車修理屋さんに見てもらうと、チェーンの “囲い” がわずかに曲がり、それが当たっていただけだという。 妙な音は、金属製のカバーの摩擦音だったのだ。

 修理屋のおじさんは 「フン」 と鼻で笑いながらも、節くれだったいかにも頑丈そうな手で、ひょいひょいと直してくれた。 おまけに油にまみれた太い指をペンチ代わりに、タイヤのネジをしっかりと閉めて、空気が抜けないようにと気を配ってくれたのだ。 空気ポンプは無料貸し出し。 だから露店の修理屋さんには客が絶えず、いつもにぎやかなのだった。 さりげないサービスと確かな技術が繁盛の秘けつなのだなあ〜と、浅黒く日焼けしたその顔をながめながら、ひそかに感謝と尊敬の念をいだいたことだった。

 自転車はカラカラという妙な雑音も消えて、タイヤもパンパン、軽快な走りで、まるで 「黒のベンツ」 にでも乗ったかのような気分になった。 空は青く、どこまでも透き通っていた。 午後の光が、やわらかくあたりを照らしていた。 修理屋さんはぶっきらぼうだけど、カンペキに直してくれたし、爽快なことこの上なかった。 そうして問題の日も、乗り心地のよくなった黒のベンツで出かけたのだ。

 秋の北京は、夜の7時半ともなるととっぷりと日も暮れて、ネオンが輝き出す時刻である。 宿舎のホテルから、ほど近くのスーパーマーケットで買い物を終えて 「さあ、重い荷物をカゴへ……」 と思った瞬間だった。 ま、まさか!!
 歩道の鉄柵に、ご太いチェーン式ロックでくくり付けていたはずの自転車が ナイのである。 またしても自分の目を疑い、歩道に停められていた自転車の群をなめるようにチェックした。 おかしなことには、高々30分ほど前にズラリと駐輪されていたはずの自転車が、ほとんど消えてなくなっていた。 買い物客が乗って帰ったといえばそれまでなのだが、だったら私の自転車はいったいだれが乗っていたの??

 鉄柵のわきに、わずかに残った自転車といえば、長らく置き去りにされたことを物語るかのように、カゴにはゴミが入れられ、車体は錆びて赤茶け、ツル科の植物がからみあって見るも無残な姿である。 ひどいものは、前輪が抜き取られ、後輪はパンクして中のチューブがむき出しになっていた。 サドルもハンドルもがたがたで、まるでガイコツのようなありさまだ。 なんだか、ハイエナに骨までしゃぶられたシマウマのようである。
 そして、これこそ人間界の弱肉強食の実態と、思わず身震いをしてしまった。 私の自転車も、今ごろはあんなふうに解体されて、売りに出されているのか……。 そう思うと、カラカラという妙な音も懐かしく、悔しさとも相まって涙を拭わずにはいられなかった。

 それにしても、今度という今度は、ハラワタが煮えくりかえった。 宿舎のホテル専用の登録ナンバープレートをサドルに付けてもらったばかりだったのに、甲斐はなかった。
 一方では、自分の過失も否定できない。 市内各地には 「存車処」 という管理員のいる有料自転車置き場があるが、この日は駐輪代の2角 (0.2元、約3円) を出ししぶり、存車処に預けなかったのが、そもそもの誤りだった。 もっとも、存車処に預けていても、盗まれるケースがあるというから、何を信じていいやらわからない。
 “初代” が盗まれたときには 「為人民服務」 (人民に奉仕する) といって見栄をはっていたのだが、早くも “二代目” にして、私の堪忍袋の緒は切れてしまった。

 動揺した頭にふとよぎったのが、数日前の夕刊 『北京晩報』 の記事である。
 「遼寧省鞍山市の老賊 (64) が、1年半に240台の自転車を盗んだ容疑で逮捕」 とあった。 それによると、「老人は野菜を売って暮らしていたが、貧しさに耐えかね、自作のカギ開け工具をつかって自転車を盗みはじめた。 盗んだ自転車は、隣の遼陽市で20〜80元で売り飛ばし、1年半に1万元あまりを稼いだ」 というのである。 記事にはさらに 「長く発見されなかったのは、一に犯人が老人だったので注意されなかった、二に屋外の放置自転車が狙われた」 とあった。

 自転車の盗難は、どうやら大都市だけではなさそうだ。 ずいぶんと物騒な世の中になったものである。 この上は、自分の失態を反省しつつも、自己防衛力を高めるしかないだろう。
 私はといえば、これに懲りず、3台目の自転車を買うか (それも中古を)、買ったあかつきには自転車を停めて身を隠し、盗まれる瞬間に 「ご用!」 とするのを快感とするか、あるいは自転車はしばらく我慢し、2本の足を鍛えるか。 頭を冷やしてしばらく考えてみることにした。 
(2000年10月記、不定期連載)

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  • 2011.06.10 Friday
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コメント
自転車泥棒は北京では頭の痛い問題ですよね。あまりに泥棒が多いので盗まれるのを恐れて新車を買いたがらない人が多く、それが自転車産業の正常な発展を妨げているのだとか。しかし、人通りが多そうな場所なのに、よくもそれほど徹底的に盗めたものだと思います。盗みの技も日々高度になってきているというのは、本当なのですね。
ついつい興奮してコメントしてしまいます。自転車は盗まれるものと心得るしかなさそうです。警察に行ってもだめ。取り戻したければ「小偸市場」に行って買い戻しなさいといわれました。でもその市場がどこにあるか聞きそびれました。某国では外に自動車を止めておくとタイヤ・バンパー・ハンドルなどはずせるものは全部盗られるそうです。日本でも高級車は狙われます。以前私の友人は高速道路のサービスエリアに止めた大型オートバイを乗り逃げされました。報道されないだけで日常茶飯事です。こないだもゼミの学生が駐車場に置いたお父さんの車のタイヤが1本盗まれたと行っていました。最近我が家の柿の木の柿を全部取られました。悔しい!でも
脚立がないと取れない高さなんです。脚立があれば簡単にベランダに上がれます。こっちのほうが怖いです。失礼しました。
  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/08 7:18 AM
林静さま、コメントありがとうございます!
確かに、新しい自転車を買うのは勇気がいりますよねえ。盗みの手口に関しては、いろいろあるようですけれど、ペンチでチェーンを切って、何食わぬ顔をして、引いていけばいいのだそうです。小さなカギのついたものだったら、ひょいと持ち上げて、持っていくだけ。この「何食わぬ顔」というのがミソのようです(笑)。都市部では自動車が増えているとはいえ、「庶民の足」はやはり自転車。それを無くしたときというのは、交通手段が断ち切られたかのように、大きなショックを受けるものです……。
守屋宏則先生、コメントありがとうございます!
かねがね不思議に思っているのですが、日本では、駅前にあふれる放置自転車が問題になりますけれど、ああいう自転車は盗まれないのでしょうかねえ??
それはともかく、盗難事件、そんなにひどいのですか……。どこの国でも地域でも、自己セキュリティーを高めるしかありませんね。
先生のご自宅の柿ももぎとられたとは。こんどは防犯カメラですかね。物騒な世の中になったものです。
たびたび失礼致します。しゃおりんさんへの回答です。駅前の自転車は自転車置場に置いて施錠したもの・放置したものいずれもよく乗って行かれてしまいます。一般に駅前に置くような自転車は廉価なものが多いので盗られても「しゃあないか」という感じかと思います。放置したものは自己責任なので頭にきてもしょうがないでしょう。こんな感じじゃないでしょうか?盗むほうもたかだか自転車くらいで手が後ろに回るのも嫌でしょうね。
最近は商店の壁に穴を開けて侵入して金品を盗む事件が増えています。宝石店なんかだと被害額は大きいですよ。失礼しました。
  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/09 6:04 AM
守屋宏則先生、何度もありがとうございます!
先生がいわれるとおり、日本の“駅前自転車”は廉価なものがおおいので、盗むというよりは、酔っ払いの人が「思わず」乗って帰宅してしまうのかもしれませんね。自転車を売ったり、自転車を解体して部品を流したり、ということは、あまりないのかも。。。
その点、中国はもっと切実なような気がします。
銀座あたりのブランドショップなどは、防犯が大変でしょうね。昔、田舎の実家には、鍵らしい鍵などありませんでしたが、なんだかあのころが懐かしいような気がします。
たびたび失礼致します。「しゃおりん」さんの「酔っ払いの人が・・・」という「酔っ払いハラスメント」に強く抗議します(笑)。酔っ払っていなくても荷物が多くて・・とか雨が降ってきたから・・というような理由で「つい魔がさして・・」というのが多いようです。計画的に駅前自転車を盗むというのはあまり聞いたことがありません(でもあるかも)。自転車の部品など売り払ってもたいした儲けになりません。最近は金属が高騰し、マンホールの蓋、銅線などが計画犯罪で盗まれています。イタリアでも線路沿いの通信ケーブルの銅線が全部盗まれて列車が走れなくなったという新聞記事を見ました。そういえば細菌は重機でATMの機械ごと持って行くというニュースが減りました。報道しないだけかもしれません。地方の首長の逮捕があいついでいます。ゆうべ中国人の先生3名と歓談する機会がありました。「談合」をどう中訳するかという話題で盛り上がりました。

  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/10 6:52 AM
すみません。さっきのコメントの「細菌」は「最近」の誤変換です。訂正します。
  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/10 6:54 AM
守屋宏則先生、コメントありがとうございます!「酔っ払いハラスメント」のつもりはなかったのですが……。酔っ払って、頭が(ふだんより)朦朧として、ついつい……という場合もあるだろうと思ったのです。
「酒仙」である先生のことではありませんので、くれぐれも誤解なきようお願いします!(笑)
マンホールの蓋の話は、聞いたことがありますが、いったいいくつ盗んだら足りるんでしょう。相当な労力ですね(笑)
ところで、「談合」は中国語ではなんと言うか? お時間があるときにでも、お教えください。謝謝!
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