<< 正月の爆竹販売店が増える | main | 「北京メディアウオッチ」 がスタートします! >>

スポンサーサイト

  • 2011.06.10 Friday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています

自転車シリーズ最終回?

 ちょっとしつこいかもしれないが、自転車盗難シリーズ “3部作” のラストをかざる? 体験記をご紹介したい。 あんまり間延びするのもなんだし、ここは、話題がフレッシュなうちに掲載しておこう、いや掲載すべきだ、と勝手に心に決めたからだ。
 私としては、盗難シリーズのエントリーがこれ以上、増えないことを祈っているが、はてさてどうなりますことやら。
 それでは以下、「アーカイブ版」 のつづきをお楽しみください (だから、楽しくないってば)。

「盗まれてこそ北京人」  [アーカイブ版]

 「自転車をなくさなければ、北京人ではない」
 これは今どきのハヤリ言葉だ。 私はこの言葉の意味を、身をもって思い知らされた。
国慶節 (10月1日) の連休最後の日、自宅そばの大型スーパーに出かけたときのこと。
 自転車に乗っていったが、スーパーの周りには 「存車処」 (有料の自転車置き場) がなく、管理人もいなかった。 それで、自転車がズラリと並んでいる場所にやっとのことで “隙間” を見つけ、自分の愛車を割りこませると、しっかりとカギをかけた。 なかなかいい場所を見つけたものだと、我ながら満足していた。

 店内は買い物客でいっぱいだった。 ようやく買い物を済ませた私は、店を出ると自転車を探しはじめた。 何度、行ったり来たりしたことだろう。 そしてやっと気がついた。 「自転車がナイ!  影も形もなくなった」 と。 盗まれた―という言葉が頭をよぎったが、怒りが収まらない私は、意を決して探しつづけた。
 なんと、いろいろなものを目にしたことだろう。 防犯対策はこんなにもあったのか、と社会の現実を思い知らされたほどだった。
 前後の車輪に、それぞれカギをかけたもの。 2台いっしょにチェーンロックをかけたもの。 道路わきの鉄柵に、チェーンロックでくくり付けたもの。 鍵の種類も、ばかでかいもの、3キロくらいはありそうな、重くて頑丈そうなものなど……。

 自転車置き場をうろうろしていたので、道ゆく人にいぶかしがられた。 ある自転車のわきにいた中年女性もけげんそうな目で見ていたので恥ずかしくなり、自転車を探しているのだと打ちあけた。 するとその人は言った。
 「あのねぇあなた、ウチなんかもう7台も盗まれたのよ。 みんないい自転車だったんで、全部合わせたらクルマが1台買えたわよ。 それで仕方がなく、買い物のときにはこうして1人が買い物を、1人が番人をしているというわけなのよ」

 ああ、なんたることか! 人はみな、こうして財産を守っていたのだ。 だが、自転車ばかり心配していたら、買い物を楽しむ余裕なんてあるのだろうか?
 その人は、さらにつづけた。 ここは、盗難自転車が1日数十台ではきかない “危険地帯” なのだと。 私はもう、言葉もなかった。

 ふと、同僚の話を思い出した。
 同僚の友だちは、このスーパーのそばで新しい自転車2台を盗まれた。 すると父親がカンカンになって怒り、「ドロボウを捕まえてやる」 と息巻いたそうだ。 父親は、わざと店のそばの目立つところに自分の自転車をおいて、そこから離れて見守った。
 そうして4時間がたったが、泥棒の影はない。 別の策を講じようと、駐輪した場所にもどった父親は思わずのけぞった。 自転車がなくなっていたのだ! これこそ 「トンビに油揚げをさらわれる」 だ。 父親が腹を立てたのは、言うまでもない……。

 タクシーでの帰り道、運転手が話してくれた。 彼の友人が中国産セダン 「紅旗」 ブランドの新車を、あのスーパーの地下駐車場にとめた。 だが、買い物を終えてもどると、あろうことかクルマが消えてなくなっていた。 30万元 (約450万円) がほんの少しの間にパーになったのだ。
 「だから、あんたの700〜800元 (約1万元) くらい、どうってことないよ」
 そう運転手に慰められた。 私は、1つの真理を得た思いになった。 本当の豊かさとは何か。 それはお金ではなく、日常の安心感から得られるものだ、ということだ。

  *  *  *  *  *  *  *

 「これ、しゃおりんが投稿したんじゃないの?」
 中国の同僚がある日、新聞の切り抜きを持ってかけこんできた。 見ると、「自転車をなくした話」 (原題) とある。 大衆向けの夕刊 『北京晩報』 に掲載された、読者からの投稿だった。 読めば読むほど、私のときとソックリで、思わず苦笑してしまった。 それが上記の文章だ。 あまりにもリアルで興味深かったので、全訳してみた。

 もちろん私の投稿ではないが、それだけ似たような話が転がっている、自転車の盗難が多発しているということなのだ。 この体験記を読まれた何人かの方から、「そんなに盗難が多発しているのか?」 「無用心だ。 防犯意識が足りないのでは?」 などというご心配や忠告をいただいた。 しかし、もはや外国人だから狙われるとか、スキがあるなしの問題ではないだろう。 こちらではだれしもが 「運、不運」 で笑い飛ばすしかない、日常茶飯事と化している。

 数日前にも、北京の研究室に置いていたデジカメが盗まれた、という日本人教授の話を聞いた。 大学も空き巣に狙われているらしく、学生寮でカバンを盗まれた中国の友人もいる。 治安が悪化しているのは、まぎれもない事実。 用心するに越したことはないが、こうなったらもう 「没法子!」 (メイファーズ、仕方がないさ) とつぶやいて、大陸的にゆったり構える心境にもなるだろう。  (2000年12月記、このシリーズ終わり)


 現在、乗っている自転車は、2001年3月に当時の同僚が帰国するにあたり、ゆずってくれた「縁起のいい」 自転車。 つまり、中古のボロチャリなので、盗まれないというわけだ。

 おかげでかれこれ5年以上、よく走ってくれている。 「飛鴿」 というブランドものだが、黒くて頑丈なつくりなので、「飛ぶハト」 ではなく、どう見てもカラス。 おまけに豪快に足を後ろにのばして “男乗り” しなければ乗れないシロモノである。 それでも、盗まれないのは何よりだ。 私は飛ぶカラスとともに、北京の表通りも、路地うらも、豪快に走っている。

スポンサーサイト

  • 2011.06.10 Friday
  • -
  • 07:45
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク
コメント
守屋です。盗難シリーズ最後というのであえてコメントさせていただきます(笑)。日本にも無用心な場所はいろいろありますが、病院の病室は無法地帯です。たいてい誰でも自由に入れます。去年親友が心臓の手術をして見舞いに行ったら手首に鍵がついていて「脱走防止か?」とおちょくったらベッド脇の小型金庫の鍵でした。国立大学の研究室も無用心です。基本的に誰でも入れます。脱いでかけておいた背広のポケットから財布が盗まれるなど日常茶飯事です。私の研究室は部外者立ち入り禁止ですがトイレに行く時でもかならず施錠します。重要書類もいろいろありますので。数年前、教室に少し早めに着いてバッグを椅子に置いて化粧直しにトイレに行った隙に財布を盗まれた女子学生がいます。犯人は同じクラスの男子学生でした。銀行カードと郵便局のカードでお金を引き出しました。たまたま財布の中に歯科の診察券が入っていてそこに書かれていた生年月日が暗証番号でした。防犯カメラにしっかり写っていてあえなく逮捕。私はちょうど学生部委員でしたので学部長命令で父親にあったり、警察に行って事情を聞いたりしました。父親曰く「うちの子に限って・・・」皆そう言うそうです。金の引き出しが1回であれば「出来心」で情状酌量の余地ありだそうですが、2回やると罪が重くなるそうです。結局懲役1年執行猶予3年。大学は退学処分にしました。金額は30万円くらいでしたが本人にとっては重い結果になりました。最近はこわいです。私もクレジットカードの不正使用を3回やられました。カード会社のコンピュータが24時間チェックしていて不審な使用がなされるとカード会社のセキュリティから電話がかかっています。幸い実損はありませんでしたが、「自分がこの買い物はしていない」というのを証明するのはたいへんです。私は北京では1度バスの中ですりに50元くらいすられたらしいというのが唯一の体験。でもポケットの中に5元残してありました。なかなか気のきくすりのようでした。以上です。
  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/11 8:51 AM
守屋宏則先生、コメントありがとうございます。
うへえ〜。いろいろあるのですね。私の自転車体験なぞは、まだかわいらしい方かもしれません(その後、パソコンは詐欺に遭って盗まれましたが)。
あな恐ろしや、というのが実感です。なんでしょうね「出来心」というやつは。誰の心にもひそんでいるかもしれないけれど、悪に手を染める一瞬というのは、紙一重の差なのかもしれません。
先生も、いろいろと大変ですね。本当にお疲れ様です。
これに懲りず?今後ともよろしくお願いいたします。
出来心に関心のある向きには尊敬する作家にして精神科医の加賀乙彦先生が最近「悪魔のささやき」集英社新書を上梓されました。この本は実におもしろいので紹介・推薦致します。北京で買うのは大変でしょうか?
  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/11 10:39 AM
守屋先生、度々のコメントありがとうございます。
じつは、私もまだ読んではおりませんが、『悪魔のささやき』のことを思い出しました。いろいろなところで書評が取り上げられていて、それを読んだからだと思います。
北京で買うのは大変ですね。日本人会などの図書館にあるとよいのですが。貴重な情報ありがとうございました!
守屋です。たびたび失礼します。1冊送ると本より送料のほうが高くなってしまいます。何冊かまとまれば(他のご希望も含めて)職業柄書籍購入は便利なので、EMSその他でお送りすることは可能です。こういうことは苦にならない質なのでご遠慮なく。
ついでですが「新書マップ」というサイトをご存知ですか?「新書マップ」で検索できます。ここをご覧になって他にもこんな新書が読みたい・・というのがありましたらまとめてご注文ください。しゃおりんさんのみならず、このコメントをお読みになった方、ご希望がありましたら御連絡ください。守屋。
  • 守 屋 宏 則
  • 2006/12/11 11:33 AM
守屋先生、えーっ! なんてありがたいお言葉でしょう! なんだか涙が出てきます、、、
書籍代と送料は、帰国したときでよろしいでしょうか? ああ、でも本は読みたいのですが、私の本棚、もうつぶれそうになっています。
またご連絡させていただきまーす。
在日中国人でも日本に
長く住むと、今度
中国へ帰るときは
防犯対策を考えてるよ
日本は
安全すぎるのもよくないと思う

防犯意識なくしずつある
  • けい
  • 2007/01/31 1:13 AM
けいさん、コメントありがとうございます!
北京も、いつも危ないというわけではないのですが……。
ふだんは日本と変わらずに、安心して住んでいます。私のいる小区にも、警備員さんが何人もいますし、セキュリティーもしっかりしています。
ただ、やはり注意するに越したことはないでしょうね。それはどこの国・地域でも同じだと思います。
1月から「北京メディアウオッチ」に移転しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
ハジメマシテこんにちは。
盗難や防犯のお話、日本とあまりに違うので興味深かったです(人事ですんません)。
が、

安全すぎるのがよくない?

というご意見が。
安全なら安全なほどいいと私は思います。よく平和であることを平和「ボケ」と言ってけなす人がいますが、おかしなことですね。安全であったり平和であったり幸福であったりすることを、感謝こそすれ恥じることはないでしょう。
  • 弁天
  • 2007/02/20 4:26 AM
弁天さま、コメントありがとうございます。
そうですね、安全なほど、平和で住みやすいと思いますが、じっさいには日本もそう安全とはいえないですよね。
世界がグローバル化、ボーダレス化している今、どこの国でも地域でも、危険が転がっています。ましてや戦争をしている国もあるのですから。
自ら安全を確保することが、重要なのかな〜と思います。
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
まて〜ルパンww:盗人動画
まて〜ルパンwww 華麗に盗んでいきますwww コレは、新しい形のドロボーだ^^; よいコは、マネしてはいけません!!
  • どーでも動画【youtube】
  • 2006/12/16 3:10 PM
防犯鍵のよる防犯対策
侵入窃盗に占める空き巣の割合は61.4%と高く、依然として侵入の半分以上が空き巣被害という実態が報告されています。侵入手段でもサムターン回しやピッキング、錠破りが依然として報告されており、とくに、4階建て以上の中高層住宅になると、サムターン回しの被害が顕
  • 防犯鍵で空き巣対策
  • 2007/03/23 11:22 PM
阿蘇司ビラパークホテル
阿蘇司ビラパークホテル
  • 阿蘇司ビラパークホテル
  • 2007/06/06 10:41 AM
calendar
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recent comment
recent trackback
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM